百合子の秘め事-いやらしい私と戸惑う私

「百合子ちゃん、最近色っぽくなったんじゃない?」
「えっ、そうですか?」
サークルの先輩に言われて、私は目を丸くしました。
自分では特別変わったことをしている訳じゃないのに……と思っていると、聡子さんが会話に入ってきます。
「そういえば、前より綺麗になったなぁって思ってたんだ」
「もしかして新しい彼氏ができたとか?」
すかさずそういう先輩に聡子さんが何か目配せすると、先輩の方はちょっと申し訳なそうな表情になりました。
もうひと月以上経つとはいえ、拓也とのことはサークルの皆が知るところでしたから。
拓也はといえば、あれからサークルにはほぼ顔を出していないようでした。
グループ内で仲良くしていた先輩たちも「あいつ今何やってるんだろうな」というくらいだったのです。
それはそれとして、新しい彼氏かぁ……。
私は少し考えてしまいます。
身体の関係はあるし私の方は好意を持っているけれど、寺田さんが私をどういう風に見てくれているかはまだ分からないのです。
「彼氏じゃないですけど……今、気になってる人はいます」
「おお~そうなんだ、うちの学校の奴?」
「社会人の方で……友人の紹介で」
紹介されたのは出会い系サイトだったけど、ここは言葉を濁しておきました。
やっぱりちょっと、おおっぴらには言い難いですよね。
「百合子ちゃんに好きになって貰えるとか、その人幸せ者だなぁ!絶対上手くいきますように!」
本気なのか冗談なのか分からない言葉を交えながら、その先輩は恋の成就を願ってくれました。
本当に上手くいったらいいんだけど……。
聡子さんの方はと言えば、拓也の件の後なのでやっぱりまだ心配そうではありました。
「今のあなた、調子がいいみたいだし充実してる感じがする。きっといい恋してるのね」
手放しで喜ぶ様子でないのは、多分私がお相手と付き合うことになる段階までいっていないからなのでしょう。
「応援してるよ」と何かを願うみたいに言う聡子さんに、私は心強い気持ちで頷くのでした。
私の恋がどうなるのかは私と寺田さん次第だけど、味方はちゃんといるんだと思いながら。

「恋をして綺麗になる……か……」
拓也の時も、ちゃんと相手を好きだった筈なんだけどなぁ。
なんだか複雑な気分になってしまうところはありますが、綺麗になったと言われると嬉しいのが正直なところだったりします。
それよりも「色っぽくなった」と言われたことの方がちょっと気になってしまって……
エッチで気持ちよくなれるようになったことが関係してるんじゃないかって。
いつもは普段通りにしているつもりなのに、何かが滲み出ちゃってるのかなぁなんて鏡を見てみても、自分ではよく分かりませんでした。
鏡に映る自分の姿はいつも通りで、エッチの時あんな風に男性に大事な部分を晒してはしたなく喘いでいることが夢みたいな気分です。
でも……あの時のことを思い出すと、お腹の辺りがムズムズしてくるようになってしまって。
下半身に支配されちゃってるみたいな、なんだか自分が自分じゃないような感覚になる時があります。
お股がキュンキュンして、気持ちよくなりたいって言っているようで……
私はそれに戸惑ってしまいます。
前はこんなじゃなかったのに、私、確実にいやらしくなってる。
今日はバイトがない日でよかったなぁと思いました。
だって、大学のキャンパスでもちょっと意識しちゃってたのに、こんなお股が疼いているような状態でバイトに専念するのも、なかなか大変そうですし。
自分の部屋にいるというのに、私は息を潜めて周りに音が聞こえないように、そっとベッドに乗って下着を膝まで下ろしました。
ひんやりとした空気が下半身を包んで、ドキドキしてしまいます。
ひとりエッチは悪いものじゃないって雑誌にも書かれていたけど、それでもなんだか悪いことをしているような気持になってしまうから妙に意識してしまうんでしょうね。
前はこんなに頻繁に、自分の性器を触ったりすることもなかったし……。
「はぁ、あん……」
股を拡げて、もう充血しているクリトリスに触れて撫でると、自分の息が甘ったるい感じになるのが分かります。
前後に腰を揺すりながら気持ちのいいようにクリトリスを擦って、下に指をずらすともうおまんこが潤んでいるのが分かります。
こんなにエッチな身体になっちゃうんて。
どうしようという戸惑う気持ちはあるのに、手は止まりません。
いやらしい、私、こんなにいやらしいんだ……
困ってしまうのに、感じている気持ちよさは嫌ではなくて。
もっと気持ちよくなりたくて。
もう一方の手で、服の上からやわやわとおっぱいを揉み、乳首の辺りを擦りながらおまんこの表面を撫で回していました。
「あぁ……はぁ……」
じわっと愛液が染み出てきて、ぴちゃぴちゃとエッチな音を立てます。
ナカに欲しい。
クリトリスや表面だけじゃなくて、おまんこのナカにも刺激が欲しくて、でも中に指を入れるのはやっぱり躊躇ってしまいました。
もう何回も、寺田さんの指やおちんちんを受け入れているのに、自分の指を入れるのはまだちょっと怖い。
でもナカに刺激が欲しくて、外側だけじゃ足りなくて、私は恐る恐る指先をつぷんと膣口に差し込んでみました。
湿っていて熱い、粘膜の感触がします。
こんなところを男性に触られて、おちんちんで掻き回されていたんだ……そう思うと、きゅうっと入り口が窄まって指を締めつけました。
自分の細い指でも、締めつけると膣口は結構気持ちいいんだ。
そんなことも初めて知りながら、ゆっくり指を中に沈めていきます。
奥までは届きそうになかったですが、Gスポットには触れたので、ゆっくりゆっくり擦ってみます。
「ん、んん……」
気持ちのいい擦り方に辿り着くまで少しかかりましたが、腰が浮いちゃうような快感に、私は身体を揺らしながら没頭していきました。
本当はもっと、男の人の指でぐいぐい押して欲しい、自分の意思で自由にならないもので責め立てられたいという思いを感じながらも、昂った私は夢中でGスポットを擦り上げていました。
「はぁ、はぁ、あぁんっ……!」
奥に、もっと奥にも刺激が欲しい。
Gスポットだけでも気持ちいいのに貪欲な欲求が湧いてきて、困惑します。
奥に太いモノが出入りして、行き止まりを捏ね回されるような刺激が欲しくて、切ない気持ちになっていました。
「ああ、あぁ、寺田さん……っ」
寺田さんの反り返った硬いおちんちんが恋しい。
もう私のおまんこは、寺田さんなしではいられないんじゃないかと思っているうちに、絶頂が襲ってきました。
「あぁぁっ……!」
頭が真っ白になって、しばらく空白な世界に漂った後戻ってくると、イッた反動なのか気怠い感じに包まれます。
こんな時、逞しい腕に抱き締めて貰えたら幸せなのに。
やっぱりひとりエッチの後は、虚しいような悪いことをしたような気持ちに襲われてしまいました。
次に寺田さんに会えるのが、待ち遠しいな……。

 

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