百合子の秘め事-拓也以外の人と……初めての絶頂

寺田さんが連れて行ってくれたホテルは、なんだか高級そうなところでした。
拓也と付き合っていた頃に一度だけ行ったことのあるラブホテルとは全然違って、部屋も広々していてすごくきれい。
エッチなことをするために、こんなに素敵なお部屋を使って本当にいいのかな……と戸惑いながらも、お風呂に入っておいでという寺田さんの気遣いでバスルームに行きました。
脱衣所もバスルームも明るくて洗練された雰囲気で、なんだか気圧されてしまいます。
でも、今更言ったことをもう覆すことなんてできないし、覚悟を決めるしかないんだ。
出会い系サイトのメールで何度も会話したとはいえ、実際には初めて会った人とこんなことになるなんて。
これってもしかして現実じゃないのかな、夢の中の出来事なんじゃないのかな?という気持ちも捨てきれず……
服を脱いでシャワーを浴び、鏡に映った自分の裸を眺めて。
この身体で、寺田さんは興奮してくれるんだろうか?なんて不安に思ったりもしました。
自分から見て私の体は、ごく普通の体型で。
モデルさんみたいにプロポーションがいい訳じゃないし、大人の女性が持つような色気というのもないような気がしました。
本当に大丈夫なのかな……?
でも、エッチしようと持ち掛けたのは私ですから、ここまできてしまって無理とかできないとか言う訳にはいかない。
寺田さんにとって魅力的に映るかは分からないけれど、せめて綺麗にしておこうと念入りに身体を洗いました。
アソコはどうしよう……これからエッチなことをするからといって、変に意識して触ったらそれがバレちゃったりするんじゃないかと、なんだか落ち着かない気持ちになりながら、泡立てたボディソープで包むようにして表面を洗いました。
泡を流して身体を拭いて、用意されていたバスローブを着て寺田さんの待つベッドルームに向かうと、今度は彼がお風呂を使う番です。
その前に、彼は部屋に置いてあったお茶を淹れてくれました。
「これを飲んでリラックスしていてね」
「ありがとうございます……」
寺田さんの目にも、私の緊張が見えていたんでしょうね。

「お待たせ」
お茶を飲みながら部屋で待っていると、シャワーを浴びた寺田さんが戻ってきました。
バスローブから除く胸元は、意外と逞しそうな感じです。
服を着ているとすらっとして見えたけど、結構鍛えてるのかな?
それを見て、なんだかドキドキしてきちゃいました。
これからこの人とエッチなことを……セックスをするんだ。
拓也以外の男の人と。
付き合っていた人しか知らない私の身体がどんな風になるのか、全く見当がつきませんでした。
またあんまり気持ちよくなかったらどうしようという不安も、勿論あって……
「やっぱり緊張してるね」
「ごめんなさい……」
「謝る必要なんてないよ。さぁ、ゆっくりでいいから……」
強張っている私の肩に手を伸ばして、寺田さんは私をベッドに誘いました。
私はそれに頷いて、立ち上がります。
ベッドへ向かって歩く私の背に、寺田さんの手が回ってきました。
すごく自然な感じで、やっぱりこういうことに慣れてるのかなと思いながらも、少し安堵を感じました。

ベッドの縁に並んで座ると、寺田さんの手が頭を撫でてきます。
もっとエッチなことに直結する場所に触られると思っていたから、意外でした。
私の長い髪を丁寧に梳いて、その指が耳の裏や項に当たってくすぐったい。
くすぐったいけど安心するような、不思議な感じです。
「キスしてもいいかな?」
そう聞かれて少し戸惑ってしまったけど、もう私はフリーの身。
操を立てる恋人もいませんし、この人にならと思ったから、頷きました。
温かくて柔らかい唇が触れ合って、私の反応を窺うようにしながら舌が入ってきます。
舌の動きも唇も、私の状態に合わせて、労わってくれているようでした。
拓也はもっと、自分の好きなようにするのを優先していた気がするから、こんな優しい感じのディープキスは初めてでした。
寺田さんの舌先がツンツン、と私の舌を突っついてくるので、恐る恐る舌を伸ばし返すと、やわやわと揉まれたり絡め取られたりして、胸がじんとした感じになってきます。
その間も寺田さんは私の頭や背を撫でてくれていて、私はもう身を任せっ放しになっていました。
口の中に唾液がじわじわ出てきて、いっぱいになりそうで飲み込みながら、寺田さんの舌の動きに一生懸命応えます。
次第に下の動きが激しくなって、吸われたりぬるぬる擦られたりして身体に火が点いたように熱くなっていくのを感じました。
頭がぽーっとしてきます。
キスでうっとりするなんてファーストキス以来でしたが、そんなの非じゃないくらいの気持ちのよさです。
「……ぷはっ、はぁ、はぁ」
唇が離れた時にはもう、私の息は上がっていました。
唾液の糸が伸びて切れたのを見て、なんだかいやらしい気分になってしまいました。
「可愛いね……もっと触ってもいい?」
聞いてくる寺田さんに、ぼうっとしたまま頷きます。
背中を撫でていた手が脇腹を通って前に回り、私のおっぱいを持ち上げるようにそっと押し上げてきました。
ふわふわのバスローブ越しに感じる刺激が、なんだか気持ちいい……。
揉むと表現するには優しすぎるくらいの触り方です。
でも、今まで胸を揉まれてもあんまり気持ちいいとは思えなかったのに、ゆっくりゆっくり持ち上げたり降ろされたりするのが心地よくて。
「あっ……」
思わず私の口から、ちょっと上擦った声が出てしまいました。
「気持ちいい?」
「はい……」
「それじゃ、もっと気持ちいいところを触ってあげるね」
そう言って、寺田さんの指が私の胸の頂点、乳首があるところを押しました。
「あ、あ……」
ふわふわのタオル地を挟んで軽く押されただけなのに、身体の奥がきゅっとなってしまいました。
乳首は元々、刺激すると気持ちよさはあったのですが、おっぱいを触られて気持ちよかったのもあったからか余計感じてしまっているみたい。
気持ちよくてもどかしくて、直に触って欲しいと思っていると、私の気持ちを読み取ったように寺田さんの手がバスローブの中に入ってきました。
「あっ、あぁっ!」
指が直接乳首を擦った時、電流が走ったみたいでした。
思わず身を引こうとする私を抱き込むようにして、寺田さんの手が胸全体を覆うようにしながら乳首を指先でコリコリと転がします。
私はもう気持ちよさで震えて、勝手に身体がくねってしまうのを感じるしかありませんでした。
「こんなに感じやすいのに、今まであんまり気持ちよくなかったの」
愛撫されている間に尋ねられても、ちゃんと答えられません。
答えられずに、私は快感から出る溜息と声を上げるしかなかったんです。
正直、私自身もびっくりしていました。
おっぱいを弄られているだけで、こんなに気持ちがいいなんて。
身体の芯が熱くて、お股がじわっと熱くなるような感じがしして、足をもじもじさせてしまいます。
寺田さんなら、寺田さんの手なら、こっちを触って貰っても気持ちよくなるんじゃないかという期待で、胸が騒いでいました。
「下も触るからね」
そう言って、寺田さんの手がお腹を撫で下ろしながらお股へ向かいます。
気が付いたら、私は仰向けに寝かされていました。
自分の体勢にも気がつかないくらい、おっぱいで感じていたみたいです。
身体に力が入らなくなってだらんと小さく開いている私の足の間に寺田さんが座り、その指がお股の突起に触れました。
「っああ!!」
その瞬間、乳首に感じたのより強い電流が、その場所に走ったのです。
どうして?触って気持ちよくなる場所ではあったけど、こんな風になるなんて初めてです。
「ああ、可愛いクリちゃんが頭を出してるね。気持ちよかったから準備万端になってたんだ」
その時はよく分からなかったんですが、勃起したクリトリスの敏感な部分が剥き出しになっていたから、いつもより強烈な快感を感じるようになっていたようです。
寺田さんがクリトリスの下を撫でると、ぴちゃぴちゃと音がしました。
「うそ、私、濡れてる……?」
拓也とのエッチの時はあんまり濡れなくて、ローションが必要だった私のおまんこが、信じられないことにぬるぬるとしていました。
「うん、すごく濡れてるね……百合子ちゃん、全然不感症なんかじゃないよ。むしろ感じやすい方じゃないかな」
「そんな……はぁ、あっ、ああんっ!」
今までのセックスは、一体何だったのでしょう。
そんな気持ちを掻き消すように、寺田さんの指が私のおまんこの縁にある花弁を挟みながらピンピンに膨らんだクリトリスを擦り始めたので、何も考えられなくなっちゃいました。
寺田さんの手つきはとっても優しくて、拓也とは全然違う。
でも婦人科の女医さんよりも男性らしい力強さを感じる感触で、まるでどんな風に触ったら気持ちいいか心得ているようでした。
優しい愛撫の筈なのに、私が感じる刺激は激しくて。
同時におしっこが出ちゃいそうな感じがして気が削がれながらも、押し寄せる快感が止まりません。
「やぁっ、強い、強い、だめ、ダメっ……!!」
気持ちよすぎる衝撃でびくんびくんと身体が跳ね、そのうちに大きな波が襲ってきました。
頭が真っ白になって、ビクッ、ビクッとおまんこが断続的に痙攣しているのを感じます。
ああ、これって、これって……
「……もしかして、イッたもの初めてだった?」
波が引いてきた時に寺田さんに聞かれ、私は確信しました。
これが「イク」感覚なんだと。
オナニーでもセックスでもそこまで感じることができなかった私が、初めてイクことができた瞬間でした。

 

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